働く女性が妊娠し、産休に入って仕事を休んだ時の生活費としてもらえるお金が出産手当金。
自分ももらえるのではないかと期待していたのに、加入している歯科医師国保によっては出産手当金が給付されないと言われ、ガックリした人もいるのではないでしょうか。

わたしは当時、大阪の歯科医師国保に加入していて、出産手当金が出ないことを知ってショックでした・・・。
出産手当金が出ないことは残念ですが、育休中に自分から申請すればもらえるお金もあります。
今回はふたりの子どもを出産して復帰し、今も現役で働き続けている歯科衛生士のわたしが、実際に育児休業中に給付された3つのお金の話をします。
- 結婚する予定だ
- 結婚した
- 妊娠したが、産後仕事を続けようかと悩んでいる
- 切迫早産で入院している
- 年子で妊娠して育児休業給付金は出る?
このような方に読んでいただきたい記事です。
目次
①育児休業給付金
育児休業給付金とは、赤ちゃんの育児のために仕事を休む間、収入が減る労働者のための生活の維持のために雇用保険から給付されるお金です。(最長2歳まで申請可能)
歯科医師国保でも国保でも関係なく、育児休業給付金は申請できます。
注意点として育児休業給付金は妊娠・出産の際に退職予定の人はこの給付金は申請できません。
そしてこの育児休業給付金をもらうには、資格確認の手続きや、育児休業中2ヶ月に1度、勤務先に必要書類を書いてもらってハローワークに提出する必要があります。

書類さえ用意してもらえれば、自分で育児休業給付金申請の手続きができます。
給付金を満額もらうには少し手間がかかりますが、あるととても助かるお金なのでぜひ申請してください。
育児休業給付金をもらうには、休暇に入る2年の間に雇用保険に加入している期間が12ヶ月以上必要です。
「ん?よくわかんない!」という方は下の図を参考にしてください。

分かりにくいですが、過去2年の間に雇用保険の支払いをしているのが1年以上あれば給付の対象です!

分からなければ、直接お近くのハローワークに相談してくださいね!
育児休業開始から180日の間は、(給料の日額×30日)×67%です。
その後は(給料の日額×30日)×50%になります。
育児休業給付金は育児のために働けない、もしくは勤務時間を減らしている人のための制度です。
就業日数が最大10日(もしくは月80時間を超えない)場合、給付を受けることができます。
その場合、収入によっては給付金の額も減額されるので注意が必要です。

私も一時保育を利用して、週2日午前中だけ働きながら子どもと離れる練習をしました。
乳児なので熱を出したり慣れない環境で体調を崩して休むことが多かったので、育休中のお金はありがたかったです。
産後2ヶ月経てば育児休業給付金の申請ができます。
わたしの場合、給付金の申請をして数週間経つと育児休業給付金は振り込まれていました。
その後も2ヶ月ごとに職場に足を運び、院長とスタッフに書類を記入もらった後、直接ハローワークに行くか、郵送をしていました。
直接書類を持っていくほうが、その場で手続きをしてくれるので振込は早いのですが、今はコロナのこともあるので郵送することをお勧めします。
わたしは育児休業中に妊娠しました。
数えることができるほどの日数しか復帰しておらず、長男とは1歳10ヶ月差の出産になりました。
ふたりめの育児休業給付金について、ハローワークの職員さんに聞きにいくと、「育児休業中は数日程度しか勤務していないため、ひとりめと同様のお給料から算出します。」と言ってもらえました。
年子でも育児休業給付金がもらえるのはありがたいですね。
令和4年10月から育児休業給付金の制度について少し変更があるそうです。(詳しく知りたい方はこちら)
- 1歳未満の子であれば、原則2回の育児休業給付金の申請が可能
- 3回目以降は原則給付を受けることができないが、理由によっては受け取ることも可能
(配偶者や家族の死亡、負傷、離婚や、1歳未満の子の負傷・疾病、保育園に預けられないなど) - 育休延長の理由があり、夫婦交代で育児休業をとる場合には、1歳から1歳6ヶ月、1歳6ヶ月から2歳まで各期間なら夫婦それぞれ1回限り育児休業給付金の受け取りが可能
乳児から2歳までは、保育園で感染症にかかったり熱が出たりで、数週間仕事に行けない時も多いです。
正社員でも子どもの病気で有給休暇使い果たし、むしろお給料減った。という声も聞いたことがあります。

うちも兄弟がいるので病気の発症がずれるとその分保育園に行けなくて、仕事に行けないことが度々ありました。
今回の改正で私たち子育て世帯の生活が楽になってくれたら嬉しいですね。
②出産育児一時金
出産育児一時金とは、出産した時に加入している健康保険から必ず支給される給付金です。
夫の扶養でも自分で健康保険の支払いをしていても、子どもをひとり出産するごとに42万円給付されます。(双子なら42×2)
出産や産後の入院費用の支払いのために、産院などで出産育児一時金を利用することも可能です。
③傷病手当金(入院見舞金)
傷病手当金とは、病気や怪我で仕事を休んだ時(入院した時)に給付されるお金です。
わたしは大阪の歯科医師国保組合に加入していたので、切迫早産で入院した時に入院見舞金が適応となり、お金がもらえることができました。
注意点は、普通の分娩は病気の扱いではないため傷病手当金は支払われません。
そして、歯科医師国保でも傷病手当も出ない組合もありますので、早めに確認されることをお勧めします。
まとめ
私が育休中に申請し給付してもらった手当や給付金はこちらです。
給付金名 | 加入していた保険 | |
切迫早産での入院 | 入院見舞金(傷病手当金) | 歯科医師国保 (大阪) |
出産後 | 出産育児一時金 | 歯科医師国保 (大阪) |
産後2ヶ月後 | 育児休業給付金 | 雇用保険 |
歯科衛生士や歯科助手、もちろん勤務医の歯科医師でも、産休・育休を取得することはできます。
「産休や育休ない。」という話を聞いたことがありますが、それは違法です。
働く意思があるのに、妊娠のために解雇は労働基準法違法です。
当然、子どもの育児のために休みを取ることは、労働基準法で守られているのです。
そしてこの産休・育休中に給付されるお金も、仕事を続ける限り自ら申請すればお金をもらうことができます。
勤務先から支払われるお金ではありません!
わたしたちが支払っている保険から出るので、気を使わずにどんどん申請しましょうね。